長々と書いてきました個人的な転職体験談ですが、いよいよ最終章に突入です。
今回は私の通った転職までの4段階
- モヤモヤ: 将来に不安を感じ、ただ漫然と探す
- シャキッと: 自己分析をし、ターゲットを絞る
- ワクワク: 応募の準備をする
- ドキドキ: 応募、選考(特に面接)
のうち、第4段階の第1話です。
バックナンバー
第1段階(だた漠然と現状に不満を募らせ、やさぐれた割には頭の中がお花畑だった頃):
プロジェクトマネージャーの転職 その1 - プロジェクトマネージャーの生き方
第2段階(自分の価値観などを整理しようとミッション・ステートメントを書こうとし始めた頃)
前半: プロジェクトマネージャーの転職 その2 - プロジェクトマネージャーの生き方
後半: プロジェクトマネージャーの転職 その3 - プロジェクトマネージャーの生き方
番外: プロジェクトマネージャーの転職 その4 - プロジェクトマネージャーの生き方
第3段階(ポジションを探しながら履歴書などを準備した頃)
前半: プロジェクトマネージャーの転職 その5 - プロジェクトマネージャーの生き方
中盤: プロジェクトマネージャーの転職 その6 - プロジェクトマネージャーの生き方
後半: プロジェクトマネージャーの転職 その7 - プロジェクトマネージャーの生き方
延長戦: プロジェクトマネージャーの転職 その8 - プロジェクトマネージャーの生き方
転職への道 第4段階 ドキドキ編 第1話
前回までで、希望に合うポジションを探しつつ応募に必要な書類を準備してきたわけですが、いよいよ実際に応募していく段階となりました。
第1段階のところでも書きましたが、以前にも何となく気になるポジションにおっかなびっくり応募したこともあったのですが、何の戦略もなく、ただ日本の履歴書のように職歴だけを淡々と並べたような書類を送ってみるというお粗末なものでした。今回、自分のやりたいことを見つめ直し、自分を売り込むストーリーも考え抜き、履歴書(CV)はゼロから書き直し、カバーレターの雛形も新たに用意したので、今度はうまくいくのではないかと期待半分、不安半分でポジションを探していました。
海外ではやはりLinkedInか
私は基本的にはLinkedInをポジション探しに使っていました。ご存知の方がほとんどだと思いますが、ビジネス目的がメインのSNSです。大雑把に言うとFacebookに似ていますが、ビジネス目的で使っている人、企業が多く、求人を出したり、それに応募したりできる機能があります。アメリカでは、LinkedInで存在感があれば(投稿したり、議論したり、成果を披露したり)人気企業からヘッドハンティングがきたりするという話もあり、Facebookでも十分「盛っている」投稿がありますが、ここはさらにさらに「盛った」「意識の高い」投稿で溢れています(苦笑)
各企業の求人サイトをいちいちチェックしたり、各転職エージェントに登録する必要が無く、ここでしっかりとプロフィールを登録しておけば、ありとあらゆる会社の求人を検索でき、かつ転職エージェントから連絡があったりもします。そう言う意味では、日本国内のビズリーチと一緒で、その海外版といったところでしょうか。
無料でも十分使えますが、有料プランもあり、例えばあるポジションに応募するのに自分のプロフィールだと他の応募者に対して優勢かどうかの目安を示してくれたりするようです・・・ただ私は結局使わなかったので具体的なことは分かりません。
LinekdInのプロフィールはどれぐらい書けば良いのか
当初、ちょっと怖さもあってプロフィールをあまり充実させていなかったのですが、最終的には履歴書レベルの情報を盛り込みました。ただ、後で述べますが、大企業の多くはLinkedInの中で「この求人に応募する」ボタンをクリックすると結局その会社の求人サイトに飛んで、一からプロフィールを登録することになります。そこでちゃんとした学歴、職歴を登録し、CVを提出すれば、それを見て選考されるはずなので(結局LinkedInのプロフィールは見ていないと思われるし、どうせ同じ内容)、不特定多数に個人情報を晒すのに不安がある方は無理してLinkedInのプロフィールを充実させなくても良いと思います。
一方で、しっかりとしたプロフィールを登録する利点は、転職エージェントや企業からのコンタクトが増えることです。今まで自分がチェックしていなかった会社から連絡があると、こんな会社もあるのか、と視野が広がります。私の周りでも、実際に転職活動を始めてからプロフィールを充実させる人(写真も更新したり)をちらほら見ますので、チャンスを底上げする意味では、細かいことまで書かなくてもある程度のレベル(怪しい人ではありません、と言うことが分かるレベル)のプロフィールは登録するのが良いかもしれませんね。
応募要件の壁
さて、いよいよ気になるポジション(のタイトル)が見つかったら募集要項(Job Description)を読む訳ですが、その応募要件が厳しすぎて諦めてしまう、ということも多々あります。CVやカバーレターの雛形を書いている間は自分への自己肯定感が段々と上がっていくのですが、応募要件を見ているとその自信が萎んでいきがちです。
個人的な印象ではありますが、応募要件は会社側の理想を書いているケースが多いので、得てしてスーパーマンを要求しがちです。応募要件を全く満たさないのは問題ですが、100%満たしている必要は無いです。というか100%満たす人なんているのか、この給料で、という募集要項はしょっちゅう見かけます。どこかで読んだ笑い話ですが、世に認知されてから5年ぐらいの結構新しい分野の「専門家」のポジションの応募要項が「当該分野で10年以上の経験」だったとか(笑)それぐらい、応募要件はいい加減なものです。
実際、私も採用に関わったことがあり人事部に言われて応募要件を書きましたが、正直なところ、経験年数の条件なんて鉛筆舐め舐めエイヤっと決めましたし、経験年数が若干満たない応募者でもそれだけを理由にお断りしたことはないです。経験年数の条件が7年とか書かれている募集要項が時々ありますが、5年や10年なら目安として分からなくはないですが、7年ってどこからきたのか、6年の経験との間にそんなに大きな差があるのか、個人的には疑問を持っています。
遠慮せずにどんどんいく
ということで、応募要件を全部満たさなくとも、是非とも挑戦したいポジションであればどんどん応募してみることをお勧めします。
大事なことは、要件を満たしていない部分を補って余りあるメリットが会社にあることをしっかりと説明することと、足りていない部分を補うための努力を惜しまないという覚悟を見せることです。
これは面接でもしっかり説明しなければなりませんが、そもそも書類選考で落とされないように、カバーレターでもコンパクトに書きましょう。前回の記事でも触れましたが、カバーレターでは「自分を採用するメリットを3点」説明する必要があります。ここで、自分の強みが「余人を持って変えがたい」ことを説明できれば、多少要件を満たさない点があっても面接には進めるはずです。もしスペースに余裕があれば、「少し足りていない部分があるが、これは入社後しっかりと勉強して補います、そのための高いモチベーションがあります」という一文をつけ加えても良いでしょう。
私の例でいうと、他業界への転職を目指していたので、当然当該業界での経験に関する条件を満たしていません。ですので、「自動車業界での自動運転技術開発に関する経験と見識」をメリットとして挙げ、「そちらの業界では自動車業界の最先端技術の内情を知っている人材は少ないのではありませんか、そちらの業界の人が自動車業界の外から先端技術の実情を知ることは難しいでしょう、私がそちらに行って新しい業界について学び、人との繋がりを広げ、技術の展開を図る方が早いのではないですか」と説明しました。
絶対に正直に
応募要件に足りていないからと言って、嘘をつくことだけは絶対にやめましょう。
あくまで正直に、足りていないところは足りていないと認め、それを補う努力をする覚悟を見せるべきです。
どの業界でも意外と世界が狭いので、いずれ嘘はバレます。
今回は、ポジション探し、応募のためのプラットフォームとしてのLinkedInについてと自信喪失に陥りがちな応募要件の壁についてお話ししました。
次回は、面接の話をする前にもう一点、転職エージェントについて話そうと思います。